楽しむ。何を?人生を!

エンターテイメント中心に 音楽、映画、漫画、レジャーなんかを語ったりしてます

映画「キャラクター」ってこんな酷いこと…

ヒットしてなかったら観なかったな。こんな血しぶきスプラッターな殺人鬼の映画だったとは。でも、ドキドキしたい人には向いてます。

キャラクター

2021年 [PG-12]  日本 126分  サスペンス

あらすじ ネタバレとピーイチの意見を含みます。

絵はうまいけど、良い人過ぎてキャラが立った悪人が描けない漫画家、山城(菅田将暉)が、一家殺害現場に遭遇して、犯人を目撃した。
漫画家を辞める気でいたけど、こいつをモデルに作品を描いたら大ヒット。目撃した男とは別の中年男・辺見(松田洋治)が自供して、犯人として逮捕された。なら、あいつをモデルで描いてもいいだろう、って。

「34」で[さんじゅうし]という漫画。劇中の漫画は漫画家、江野スミが描いてる。
狭い部屋で、紙にペンで描いていたのが、売れっ子作家になり、高級マンション。壁一面に資料の広い部屋で、最新機材でデジタルで描くようになりました。売れない頃から付き合ってた夏美(高畑充希)は妻になって妊娠してる。

今度は作品中の話を模倣した殺人事件がおこる。やっぱり犯人は、あの夜みたピンクのマッシュヘアの青年(セカオワFukase)。山城の前に現れ、モロズミ(両角)と名乗っていた。
幸せそうな4人家族ばかりが、連続して殺害される。これ観てから、ヒッチハイクとかで他人を車に乗せてあげるなんて、やれなくなるよ。

山城の実家に、夏美を連れて訪ねる。父母と妹=本人含め4人家族!だけど、なんかよそよそしい。これ伏線です。夏美が子供の性別を秘密にするとこも。
刑事清田(小栗旬)が漫画「34」をしっかり読んで、犯人との関係を疑い、ずっと捜査を続ける。漫画の内容と酷似してるんだから、もっと警察は動員するべきじゃないのか。他の刑事・真壁(中村獅童)も職員も「34」を読んでないって、どうなの。街角に巨大広告出すような話題作なのに。そして山城はもうこれ以上、殺人事件を描いちゃダメだろう。
これだけ目立つ風貌で、珍しい苗字から辿っても、警察は何もつかめない。「両角」は他人から戸籍を買った名前だから。「34」では両角をモデルにした殺人鬼「ダガー」が描かれてるんだから、そこらへん歩いてたら、「34」読者がすぐ気づくだろうに。両角が家に帰ると、凶器の包丁は流しに置きっパだし、殺害現場の写真がいっぱいなので、ここを抑えれりゃ即連行できるのに。この両角の狂気な部屋、Fukaseが描いた巨大な油絵が壁画になってるそうです。

殺害シーンはなくて、両角が目をつけた後には、血まみれ4人家族の遺体が並ぶシーン。この映画の、企画・脚本は、浦沢直樹の漫画の共同製作者、長崎尚志。怖いサスペンスを描くのがウマいわ。

両角は、何度も山城の前に不意に現れ、話しかけてくる。妊娠中の妻にも話しかけてくる。「漫画の共同制作者です」と。彼女がどこかで、犠牲になりそうだなぁ。居酒屋に残した両角の似顔絵も、見つかったら危険な予感。[両角がどこかで突然現れるかも]と観てるとドキドキです。漫画の模倣事件はまた起こる。山城は連載を辞めると申し出るが、編集長は休載とする、と決めた。この出版社のシーンって、ビッグコミックスピリッツの編集部で撮影されたそうです。

山城は刑事・清田に、[実は犯人を見た&モデルにした]と告白した。[4人家族を幸せの象徴としてる宗教の集落]をモデルにしたことも。

頼りの清田が、手がかりを掴みかけた時、両角を発見するが、次の瞬間、辺見が包丁持って目の前にいる!

そして、清田をめった刺し。屈強そうな刑事が、浮浪者みたいな男に正面から、ほぼ一方的にやられてしまう。衝撃でした。今まで刺すシーンはなかったのに、ここに来て、「ジャキーン」「ブスっ」って小栗旬、刺されまくり。殉職です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

キャラクター 特装版 (Blu-ray&DVD 4枚組)【Blu-ray】 [ 菅田将暉 ]
価格:6868円(税込、送料無料) (2022/5/15時点)

楽天で購入

 

この辺見という男、一家殺人の前科あり。両角は彼に憧れていたが、今は逆に彼が両角リスペクトになった。だとしても、言うこと聞いて刑事を殺しに出向くかね?両角と山城も、モデルにする・されるが逆転してます。

山城は、両角と決着をつけるべく、「34」最終回を描き上げる。それは、山城自身の実家の4人家族が、ダガーに殺される内容。実家の父母と妹には警察協力のもと、防刃プロテクターを着こんでもらう。両角を待ち構えてるとこに、殺された清田刑事の番号から電話がかかってくる。「先生の家は”幸せな”4人家族はじゃない」と両角から。よそよそしかったのは再婚、妹は連れ子だから。あわてて山城は、妻・夏美に電話する。「俺たち4人家族か?」・・・!おなかの子、双子。伏線ね。

山城は、夏見のいるマンションに行くけど、入るときに両角に手や脚を刺されちゃう。何処からともなく、突然現れる能力を持つサイコキラー。そして、4人家族を惨殺して自身はほぼ無傷&証拠も残さない能力も。山城が来ちゃったために、タワマンの強固なセキュリティを、通してしまう羽目に。いや、でも3重のチェックを山城は、すべて振り払えなかったのか疑問。

部屋に入ってきた両角は、夏美も刺す。山城と戦い、最後は山城が包丁を奪い、馬乗りになって、とどめを刺せる状態。これは、山城が[殺人鬼のように殺しを楽しんでいる]描写みたい。だけど、自分と妻を殺しに来た奴には、動けなくなるまでダメージは与えておきたいはずなので、反撃するのは自然かと思う。菅田将暉の表情を見落としても、話はつながる。遅れて到着した刑事・真壁が山城を止めるために発砲。撃たれて、両角の上に倒れる山城。この時の状態、漫画「34」とは二人が入れ替わってる。またも主客逆転が起こってます。

後日、両角は裁判所に出廷。刺された割にピンピンしてる。裁判官の「名前は?住所は?」に答え無し。戸籍、無いし。「僕は誰だ?」

刺されて撃たれた山城は、、、生きてた。病院のベッド上。ε-(´*)

刺されたけど動けてた夏美は、生きてた。友人とお茶してる。赤ちゃんは、、、双子用のベビーカーの後ろ側が映る。辺見は未だ捕まってないこともあり、映像からまだ何か起こりそうで怖かったです。もしくは赤ちゃんは生きれなかったけど、居るかのように振る舞ってる=夏美が精神を病んでしまうとか、最後まで不安でした。しかし、すくすくと育ってる様子。ε-(´*) 何とか平和になって終幕。

しかし、エンドロールで「ジャキーーーン」刃物の音。不安を残すんかい!

心臓バクバクで、疲れるけど、サスペンスとしてそれは〈良くできた作品〉ですね。

にほんブログ村 映画ブログ 映画あらすじへ
にほんブログ村