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人種差別がテーマだけど、割と明るい映画

黒人警察官が人種差別に、上手いこと立ち向かう実話ベース。人種差別&潜入捜査の話だけど、暗い雰囲気は少ない。主人公の喋りが調子よくて、KKKをうまいこと騙せてるのが痛快。

ブラッククランズマン

2019年 アメリカ映画:128分

あらすじ ネタバレとピーイチの感想を含ます
1970年代のアメリカ、コロラド州コロラドスプリングス
主人公 ロン・ストールワース(ジョン・ディヴィツド・ワシントン=テネットの人)は黒人で初の警察官になる。みなフラットに接してくれるけど、見下した対応する白人警官もいます。配属換えを申し出ると、任務を与えられる。ブラックパンサー党の黒人活動家カーマイケルの演説会に潜入捜査をすることになります。黒人だからできる仕事。
そこで、学生リーダーの女性パトリスと仲良くなる。白人、警官が嫌いなパトリスには、職業を偽っておく。

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新聞で見つけたクー・クラックス・クラン(KKK)に電話して、気に入られる。ダイヤル式電話で7桁でつながる時代。KKKって白人至上主義。こちらにも潜入捜査する。黒人なのに黒人の悪口を言いまくって、信じ込ませるのです。黒人で、KKK=クランのメンバーなので、このタイトル。ロンは、純正英語と黒人英語が話せて、口がうまい。いろんな相手から信頼を得て、立ち回る話。「口がうまい」というか、エンパシー能力が高いのですね。相手の言って欲しいことを言える。

KKKには、実際会うとなったら、もう見た目でアウトなので、同僚の白人刑事フリップ(アダム・ドライバースターウォーズの人)を代役にする。フリップはユダヤ系なので、それもKKKには知られないようにする。KKKが認める白人ってWASPのみ。フリップ自身は、差別される側だと自覚は無かったほど、ユダヤ人の自覚は薄い。バルミツバ(ユダヤの成人式、13歳で)もやってない。黒人のロンに対しても差別してない、どころか、新人の作戦に従って、黒人英語の練習までしてる。

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KKKではロンの名義。初めにロンが本名でKKKに電話しちゃったからだけど。フリップだと名前から、ユダヤ人だと判るみたい。黒人活動家カーマイケルも、クワメというアフリカ系の名前に誇りをもって改名してた。

見た目や話し方では判らないけど、KKKメンバーのフェリックスは、フリップをしつこく疑ってくる。ユダヤじゃないかと。拳銃向けてきたり、うそ発見器かけたり、伝えた住所に突如訪ねたり。潜入捜査がバレないかぁーというハラハラがある・・・?フリップ、焦った様子を見せずに、さらっと対応するので、ハラハラは短め。ロンが、外から援護したりして逃れるし。フェリックスの妻も、黒人差別主義、なんだけどフェリックの家で会合ある中に、ちょっと入れてもらえない感じ。KKKの儀式でも、女性は参加できないパートがあった。ここにも差別あり。

黒人側、白人側の両方に潜入捜査。それぞれ、「白人にこんなことされた」「黒人はこんな醜い」みたいに罵ってるんです。それぞれの団体が「ブラックパワー」「ホワイトパワー」叫ぶ。警官を「ピッグ」と蔑んで呼ぶのは、黒人だけじゃなく、KKKの者も。そりゃそーか、KKKは反社会的勢力。秘密結社だから、普段は「団体」と呼べって。

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ロンは電話でKKKのトップ、デュークと話し、気に入られる。会員証を発行してもらえる。フリップが会合で、黒人の悪口を言ったり、黒人の絵の的に射撃したり。メンバーの信頼を得て、次の支部長にと推されるほど。ロンの入会の儀式には、デュークも出席するという。

フェリックスたちは、パトリスを狙って爆弾テロを計画。実行役はフェリックスの妻。「殺す」言ってるから、爆弾は脅しじゃなく、殺害計画。ロンはパトリスに、イベントに行くなと忠告する。自分が潜入捜査官だと白状して。

ブラックパンサー党は、語り部の話を聞くイベント。この日にKKKの入会式。ロンはデュークの護衛に駆り出されるので、パトリスを守れない。白頭巾をかぶって儀式が進む。悪の集団秘密結社っぽいわ。語り部が[白人が黒人に残虐行為]を語る。これと切り替わって、KKKでは黒人の悪者をKKKが倒す映画『國民の創生』をみんなで鑑賞。この会合に、昔フリップに捕まった奴がいて、刑事だとフェリックスにバレる。

フェリックスの妻が、「イベント中はパトリスを狙うのは無理」だと電話すると、「プランBだ」パトリスの家にC4爆弾を仕掛けに行く。ロンは警備の仕事を切り上げて、パトリス宅付近で、フェリックスの妻を取り押さえる。C4爆弾はパトリスの愛車ビートルの脇に落ちる。警察が駆けつけるが、[黒人が婦人を襲ってる]扱いでロンが抑え込まれる。爆弾がセットされてると思ってるフェリックスの車がビートルに近づき、起爆スイッチを押しちゃう。ドーーーン。ビートルとフェリックスの車が吹っ飛んだ。パトリスは無事で、フェリックスが爆死。バレずに会合を抜けてきたフリップがやって来て、ロンは解放される。

パトリスにセクハラして、ロンを見下す警官は、署のみんなで逮捕します。イェイ。

KKKの悪事を阻止して、署ではロンはヒーロー。だけど署長は、この件は終了、捜査資料を破棄しろって。予算がないからって言うけど、KKKには警察や軍に影響力ある者がいるからだね。「発音の違いで判るんだ」とロンを信じ込んでたデュークに、今度は黒人英語でネタばらし。騙されてやんのぉ(笑)潜入捜査がバレるハラハラより、うまく騙せてるテンポの良さが痛快な映画でした。

最後は、黒人差別の事件、トランプの演説など、実際の映像が流れる。さみしい音楽で、問題提起で終わります。

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