「キングスマン」と言えば、2017年の2作目「ゴールデン・サークル」でスパイ道具や武器のギミックが目を引いた。私ピーイチは、それ観てから2014年の1作目を観て、その前身ストーリーを知りました。そして3作目は、それよりだいぶ昔の話。時系列、逆に見てるなぁ、私。
キングスマン:ファースト・エージェント
2021年 イギリス 131分 アクション
あらすじ ネタバレとピーイチの意見を含みます。
1914年のイギリス。第一次世界大戦がはじまった時の話です。その時、日本って何かしましたか?ってくらい我々にはなじみが薄い[世界大戦]ですが・・・イギリスはフランスやロシア等が味方。敵はドイツ、オーストリア、オスマン帝国など。協商国VS同盟国のチーム分け。今だと、たいがい悪者なロシアが味方ということ、を押さえて観ましょう。
ヴィクトリア女王の孫が、ドイツのヴェルヘルム皇帝、ロシアのニコライ皇帝、英国のジョージ国王。この3人いとこ同士。というのは、話を壮大にするため盛ったわけじゃなくて、事実。今回は歴史の事実を入れ込んで話が進んで行きます。[見た目がそっくりだった]という事実から、この3人を同じ役者(トム・ホランダー)が演じてる。なのに見分けやすい。
オックスフォードはイギリスのスパイ組織のエージェント。息子・コンラッドが幼い頃、敵の襲撃を受けて、妻が撃たれて死亡。コンラッドは助かった。
以来、危険な目に合わないように育てたのに、コンラッドは兵役に就くことを熱望。やらんで良いと言われてるのに。イギリスの貴族って、その領土を守る立場なので、
違う兵士の名前で活動してたのが原因で、味方に撃たれて死んでしまう。えぇー、主役じゃなかったのか!?脳天撃たれて、絶対生きてない映像。だけど何かの仕組みで復活できるんじゃないか?と期待しました。こんな虚しい死に方・・・。
それを知ったオックスフォードは、失意で酒におぼれる。見かねたポリーが喝を入れる。締めにキスする。え、それ要る?これでオックスフォードは任務に復活。ラスプーチン戦で脚は復活してるので、ちゃんと動けるのです。
コンラッドが戦争で手に入れてきたドイツの計画。これをアメリカに伝えれば、イギリスの味方について参戦するはず。史実、アメリカの参戦によって、第1次世界大戦は英仏露の協商国側の勝利で終わる。
ところが、アメリカ大統領がハニートラップにかかって脅されてる。誰にか?ラスプーチンの上のボス、断崖絶壁の台地のヤギ小屋に住んでる男です。そいつが握ってる[証拠ネタ]を奪取すべく、そのアジトに潜入する。アクセス手段は断崖に設置されたエレベーター。当然見張りがいるので、それは使えない。一人がセスナ機で上から行って、エレベーターを制圧して、もう一人を引き上げる作戦。ショーラが「高所恐怖症で飛行機は無理です」て事で、オックスフォードが飛行機。
飛行機、崖、エレベータ―での攻防と、アクションはいっぱい。もう歳だと思えてたオックスフォードさん、切れキレな動き。ここまで謎だった敵ボスは、イギリスの参謀・キッチナーの部下のモートンだった。えぇ、意外!だけど小物、おまえかい!
最後の攻防はやはり、どっちかが崖から落ちたら死。モートンが飼ってた角の凶暴そうな羊が、最後はモートンを突き落とす。
そして証拠のフィルムを回収して、任務成功。ウィルソン大統領は支持を失わず、大戦に参加。ハニトラごときで、こんな大きな決断が変わるのかと思うでしょうが、ウィルソンて禁酒法とか女性参政権とか決めた人なので、気に入らないと思う男がたくさん居たと思う。
後日、紳士服テーラーの奥で、ポリーやショーラとその他のメンバーを加えて、独立したスパイ組織を結成した。それがキングスマン!
おしまい。前2作より、戦い方は原始的になった。主に白兵戦なので、役者は殺陣が高度でタイヘンだったでしょう。ハイテク兵器が出て来ない分、地味かもですが、その分、重たくなってます。命の重み。本来、スパイって[裏で暗躍する者]なので、これが本来の仕事っぷりなのです。