8月に書いた、映画「ファーストフードネイション」について、メキシコ移民の賃金って、そんな安いのか、日本と比較しました。直後にでた週刊ダイヤモンドのテーマが「安すぎ日本」。これを読んだら、その比較じゃダメじゃん。てことになる。
|
まず、「日本人の給料は安すぎる」で始まってます。2020年の平均賃金は、OECD35か国中22位。これは購買力平価ベース。それはモノやサービスの値段を基準にした為替レートのこと。それって、ビッグマック指数。おぉ、ハンバーガーショップの映画「ファーストフードネイション」にまた、つながっちゃった。
平均賃金1位はアメリカ。69391ドル(763万円)。アメリカのが物価が高いけど、賃金も高い。対して22位の日本は、38534ドル(423万円)。44%の開きがあるのに、「時給10ドルならいいじゃん」などと言ってちゃダメでした。アメリカや他の先進国は平均賃金が上がってるのに、日本の平均賃金はこの20年横ばい(0.4%上昇)。
こんな感じのグラフでした。上の赤線はアメリカ、ダントツ高いね。この本では「日本、最低賃金が大幅に引き上げられたって、国際比較じゃ、まーだ低い」と主張してます。でも、雇用主からしたら安く使える従業員が欲しいんだよね。外国人労働者の受け入れが活発化しているのだって、それでしょ。「人口減少で働き手が減ってる」とか言うけど、[安く雇える]働き手が減ってくることを、そう言ってるんでしょ。高い給料払うくらいなら、今いる従業員にその分たっぷり働いてもらうよ。最低賃金を上げたらそーなるでしょ。
最低賃金の引き上げに反対してる、商工会議所の三村会頭 を責めてるのは、デービッド・アトキンソン。「人件費が高けりゃ、企業は投資をする。」理論は、合ってそうだけど、この人の言うこと真に受けちゃいけない気がするよ。
ひろゆき のコラムがあり、「アフリカ化する日本」と3分の1ページくらい。間違いなく日本は安い国になってる。全体がしぼむ中で、面白そうな人よ、政治権力に近い人間にお金を回す傾向。これをアフリカみたい、と例えてるのね。それこそ、デービッド・アトキンソンのことか。才能ある人は海外に行っちゃうって。「日本は金持ちには快適な国」「快適さの裏にあるのは人のコストが安いこと」という。
出世したら給料が上がる率も日本は小さい。平社員レベルなら高水準だけど、課長レベルで韓国と同じくらい。部長レベルで中国に抜かれる。幹部レベルだと、フィリピン・インドネシア・タイより低くなる。この時点で日本より低いのが、フランス・インド・マレーシア。フランス…低いんだ、意外に。パリの物価って高いのに。この記事の横にひろゆきコラムが載ってるんだけど。
日本のIT開発費は割に合わないほど安いので、海外の下請けも日本から離れていってる。不動産も安いので、外国資本にニセコや箱根や伊豆の土地が買われてる。
賃金も物価も高いアメリカ、賃金も物価も安い日本。で、国内に住んでれば、それぞれちょうどいいのかと思ってたら、そうでもない。輸入品が高くなってく。コロナ終息後、行きたい国ランキング・日本が1位、という理由も外国人は[日本は安い]というのに惹かれてるから。
気づかないうちに、日本のモノが海外に浸食されていってる。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
|
この勢いで、この本も読んでみよう
|