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「フリーガイ」とは何者か。

フリーガイ  FREE GUY

2021年8月公開 / アメリカ映画/115分 /アクションコメディ

あらすじ ネタバレとピーイチの意見を含みます

主人公ガイ(ライアン・レイノルズ)が、朝起きてからのルーティンで始まる。ライアン・レイノルズは「デッドプール」の俳優。今作ではとことん真っすぐな性格。銀行に出勤すると、強盗がやって来て、[いつものこと]みたいに気楽な感じで、伏せて対処する。強盗は「サングラス族」で、それは何でもやり放題の特殊な身分なのか。こいつらの横暴に立ち向かう話かな・・・・

違った。これはゲームの中の世界でした。ガイはゲームのモブキャラ、村人Aみたいな。サングラス族はゲームのプレイヤーでした。だから、ポスター写真は、町が大惨事でも、コーヒー持って笑顔なわけです。


 

ゲーム上の街だから、なんか不自然。オフィスビルが並んでるとこからちょっと行くと、海と砂浜。路面電車が高速で走り抜ける。

ゲームの世界を描いた映画はいろいろあるけど、みんなプレイヤー視点だった。今作は村人Aが意志をもって動き出す、って話。ゲームのタイトルが「フリーシティ」で、こいつがガイだから、このタイトル。何の映画か、わかりづらいね。

ガイがプレイヤーのサングラスを奪って、自分でかけると、今までの街並みに、ARみたいにゲーム的な映像が重なって見える。ゲーム好きには楽しみな映像です。

ガイのこの行動を、バグだと判断して、ゲーム会社スナミのプログラマー・キーズ(ジョー・キーリー)とマウサーが、ゲーム内にガイを退治にやってくる。何もない空中から武器が現れるとこ、ゲームっぽい。それでもガイは、逃げ切った。

ガイが中心で話が進むので「モブキャラが出しゃばってくる」感じはない。ゲーム内で偶然見かけた「モトロフ・ガール」に惚れて、レベルを上げるために活動する。

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キーズはミリー(ジョディ・カマー)と共同で「フリーシティ」の元のゲームを作った。しかし、スナミの社長アントワンに盗用された。その証拠をつかみたいミリー。諦めた感じで、スナミの社員として「フリーシティ」の仕事をするキーズ。二人は恋仲ではない。ミリーはゲーム内で、盗作の証拠を探っていた。モトロフ・ガールとなって!

アントワン役はタイカ・ワイティティ。「ジョジョラビット」の監督で、ヒトラー役もやってた人。インチキ臭いボスキャラがはまる俳優なのか

 

p-each.hatenablog.com

これで、ゲーム内だけの話じゃなく、リアルの世界での問題が絡んでくるので、思い入れが深くなります。実は、キーズはミリーが好きだったとか、話の中心がこの二人に移ってきた。

メタバース的なゲームなんです。ガイはミリーのアバター「モトロフ・ガール」に認められるために、ゲーム内で銀行強盗を倒したり、お年寄りを助けたり、良い事をしてレベルを100まで上げていく。他のプレーヤーが破壊と略奪でレベル上げをするのとは対照的。ゲーマーたちから人気になっていく。「フリーシティ」は世界的に人気なゲームのようで、日本でも沸いてる様子が出てくる。

キーズの分析では、ガイはゲーム内にできた人工知能AI なんだと。バグどころじゃない、自律的に成長していくキャラ。いや、キーズたちがこのプログラムを作ったわけで、それをアントワンに盗まれた。

アントワンは、想定外に動くガイが気に入らないので、ゲームから削除したい。モトロフ・ガールと協力して、盗用の証拠を探ってるのだから、すぐに消したい。

キーズとミリーは、証拠を手に入れたい&自分たちが作った人工知能AI=ガイ、フリーシティのゲームを残したい。現実&ゲーム内で、対立軸できました。

悪者=アントワン。ゲームを、キーズの同僚マウサーがプログラム操作。いい者=キーズとミリー。ゲーム内では、モトロフガールとガイが行動。キーズがプログラムを操作、後方支援。攻防の末、追い詰められたアントワンが、斧でサーバーを壊して回る。社長に忠実だったマウサーもさすがに付いていけない。不正を知るので、キーズの側に付くことになる。

ゲームの世界で戦うので、銃撃戦もカーチェイスも、現実ではできないアクションが楽しい。派手に吹っ飛んでも、血は出ない。なのでグロイことは皆無。

前半、不自然にあった海。これが盗用の証拠につながってたり、実はキーズがミリーへの想いを込めて、発動するようにプログラムを仕込んであったとか、振り返って「なるほど」って感じも楽しい。

マーベルやスターウオーズのアイテムがちょこっと登場するあたりも、楽しい、としときましょう。20世紀FOXがディズニー社に取り込まれたことを思うと、ゴリ押しにも感じるけど、パロディ使用してOKになったメリット、とも取れるしね。

モブキャラの「いつもと同じ」をちょっと変えてみよう。と、新しいことにチャレンジする気になれるメッセージ性もあるかな。気楽に観れる、アクション映画でした。

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