楽しむ。何を?人生を!

エンターテイメント中心に 音楽、映画、漫画、レジャーなんかを語ったりしてます

「シン・仮面ライダー」が楽しめる世代は・・・

リアルに描くと[ライダーキック]はこんなエグい必殺技なのかーー

シン・仮面ライダー

2023年 日本 121分 アクション映画

あらすじ   ネタバレとピーイチの意見を含みます。

本郷猛が、悪の組織ショッカーに改造されて「バッタオーグ」になる。オーグって、オーグメンテーション手術を受けた改造人間のこと。元の「仮面ライダー」(以後:元ネタ原作)では「〇〇男」という名前だったのが、「○○オーグ」に置き換わってる。原作で「バッタ男」と呼ばれたことはないと思うよ。

ショッカーの研究者・緑川博士とその娘ルリ子(浜辺美波)にとともに、ショッカーを抜け出す。脱走した彼らを追いかけてくるのが、クモオーグと戦闘員。元ネタと同じく、最初の敵は蜘蛛男。第1話が「怪奇、蜘蛛男」で、第2話が「恐怖、コウモリ男」だったと記憶してます。怪人の気味悪さを押し出した演出だった。第二の敵はコウモリオーグ。こいつの飛びっぷりが、パタパタと必死に羽を動かしてるわりに動きは遅い。弱そーー

仮面ライダーの愛車・サイクロン号はマフラーの向きが変わって空に浮上できる、というバージョンアップぶり。空飛ぶ敵を上から倒せる。

ルリ子は、助けられてる時に結構な勢いで放り出されているけど、けがを負う様子は無し。常に守られてる弱い存在かと思ったら、ショッカー対抗のイニシアチブをとってる。コウモリオーグのとこには単身乗り込んでる。バックアップを約束する政府機関の者(竹野内豊斎藤工)との交渉もすべてルリ子。戦闘能力が高いわけじゃないけど、強い。

元ネタが[街に現れた怪人を倒しに、仮面ライダーが駆けつける]のに対して、こちらは敵の居場所に乗り込んで倒すスタイル

ショッカーのボスは、AIだと判るのですが、そのボス「K」が人型のロボットになってる姿が・・「ロボット刑事 K」じゃん。と石森章太郎(昔はは無かった)原作のヒーローです。この「K」 の旧バージョンが「I」→「J」なんだけど、その姿は「人造人間キカイダー」。石森章太郎の他のヒーローも知ってる人が見ると、すぐに判って楽しめます。その後、ボス格の敵でルリ子の兄イチローが出てくる。「イチロー」って「キカイダー01」の主人公だけど、蝶オーグに変身する。何でそこにイチローとつけたか、謎な感じ。蝶のモチーフの石森作品は「イナズマン」なんだけど、蝶オーグはイナズマンとは似てないし。腰のベルトは「仮面ライダーV3」のダブルタイフーンみたい。無理やり詰め込んだ感があるね。ここまで石森作品を入れちゃうと、やっぱり仮面ライダー関係だけに留めといて欲しかった、と思い直してきたわ


 

政府機関の者が立花(竹野内豊)と滝(斎藤工)だと名前が最後の最後で判る。やっぱり、仮面ライダー本郷猛と一文字隼人をサポートした「おやっさん」と「滝和也」から持ってきてた。ずーっと明かされずに、最後に「やっぱり」と思わせる。これは気持ちよかった

次は原作3話の「サソリ男」のところを…サソリオーグ!は女・明るいお色気系。顔半分見えてるけど、誰なのかと思ったら、長澤まさみだった。斎藤工といい「シン・ウルトラマン」の主要キャストが、ここではちょい役で。竹野内豊は、どちらでも政府機関の者として、出てくるわけです。サソリオーグは仮面ライダーと対峙せず、その政府機関の者たちに倒された。…ちょい役ーぅ。

そして、原作第8話の「ハチ女」はハチオーグ。猛とルリ子は、商店街のビルにある(!)ハチオーグのアジトに会いに行く。人間の姿・ヒロミ(西野七瀬)で話し合い、戦闘モードで変身した。だんだん役者が顔を全部出してきた。話し合い決裂、このアジトから脱出、逃走。体勢を立て直して、再びこのアジトに戦いに行く。会いに行ける怪人。こんなAKBみたいなシステム、どんだけオープンな悪の組織ですか!余裕なのか?切れ味鋭い刀で仮面ライダーを追い詰めてく。しかし、ここに政府機関の者たちも乗り込んで来て、ハチオーグを撃ってとどめを刺した。サソリオーグの毒を仕込んだ弾なので効きました。

何が怪人に致命傷を与えるか?仕組みは分らないが、〇〇オーグは空気中にある「プラーナ」を吸っててエネルギーにしてる。プラーナを自動で補給してるから食事も要らないし、傷や疲れも回復する。ハチオーグは部下のプラーナを吸うことでパワーアップしてた。この設定が出てきたら、プラーナの扱い方が上手いやつが強い。ってなるよね

それにしても気になったのは、刀で斬りかかってくる敵に対し、この首の隙間が無防備過ぎな件!この映画では何度も仮面だけ外すことがある。[もとは(精神は)普通の人間]が戦ってることをアピールする狙いでしょう。あと、ルリ子が赤いマフラーを結ぶためのバッファとして。だとしても強靭なライダースーツなのに、急所に隙あり過ぎ

チョウオーグ登場。今まで危険生物っぽいのばかりだったのに、ラスボスは[蝶]って…怖さ、無いじゃん。イチロー森山未來)の姿は宗教の教祖様。こちらも[会いに行ける怪人]。政府の特殊部隊がアジトに攻め込んだけど、返り討ちに。猛とルリ子が挑むと、イチローの手下「第2バッタオーグ」と戦うことに。一旦、アジトから撤退。第2バッタオーグは一文字隼人(柄本佑)、後に改心して仮面ライダー2号と名乗るわけです。しかし原作では、第14話で1号が突然居なくなって、突然現れた2号が1号の代わりに平和を守るので、1号と2号が対決することはないのです。夢の対決かって言うと、そうでもないけど、原作で不自然だった2号の登場を、とても自然なこの成り立ちに上書きしてくれたようで、良いと思う。ここでも、イチロー拠点からは一時撤退。外で戦う1号対2号。

2号が改心したとこに、姿を消してルリ子を刺し殺しに現れたK.K(カマキリ・カメレオン)オーグ。そんな戦闘能力が高いわけでもないルリ子を、気づかれないように近づいて刺す!まぁー、卑怯なやり口です。仮面ライダーがKKオーグを倒したときに顔が見えるが、役者は本郷奏多。「GANTZ」の西とか、「キングダム」の成キョウとか、「Diner」の身体だけ子供の殺し屋とか、「鋼の錬金術師」のエンヴィーとか姑息な役がよく合います原作第5話にカマキリ男、6・7話に死神カメレオンだったけど、動物2種盛りは、原作ではショッカーの後継・ゲルショッカーの怪人。カマキリは鷲と、カメレオンはヒルと合成されてた。

1号&2号「二人でショッカーと戦おう」となって、チョウオーグに再挑戦。こちらも同じアジト、幻想的スタジオで、座って待っててくれます。戦いの末、チョウオーグは結局倒されることになるわけで、余裕かまし過ぎでしょ、会いに行ける怪人

しかし、ここで1号も命を落としてしまう(x_x) 後は、2号が引き継ぐぜ!政府の者たちもバックアップします、と。

ここで、昔の仮面ライダーの曲が流れておしまいです。3曲連続で、昔の曲ばっか流れる。♪ライダーージャンプ ライダー―キック [赤いマフラー正義の印]の唄は流れない。それ、とんねるずのパロディ版だったから

やはり、元ネタを知ってる昭和の子供だった世代が、楽しめるように作られてたなーリアルに描いているようで、時々[雑]というかアラが見える。これも昭和テイストをわざと入れてるのかなぁ

にほんブログ村 映画ブログ 映画あらすじへ
にほんブログ村