「鋼の錬金術師」の荒川弘の新作、と言ってもコレもう9巻まで出てます。やはり評判がいいようなので、最近、読み始めた。最初の印象を語ります。
黄泉のツガイ
2022年1月~「月間少年ガンガン」連載
” 山奥の小さな村で暮らす少年のユルは、野鳥を狩り、大自然の中で静かに暮らしていた。しかしユルの双子の妹のアサは、何故か村の奥にある牢の中で「おつとめ」を果たしているという。それはまるで幽閉されているかのように…。 穏やかな村に浮かぶ不自然な謎、この村に隠された秘密とは一体…!? ”という紹介文。
また「鋼の錬金術師」や「アルスラーン戦記」みたいにちょっと昔の、別の国の話か。そういうの荒川弘先生は得意だよね。と思ったら、現代の日本の話だった。出だし山奥の村は、結界で隔離された世界。こう思わせるのも上手いなぁ。
その村がいきなり襲撃に合う。村人皆殺し!にされかかる。主人公ユルは反撃する。このアクションシーンも、絵が上手いなぁ。迫力ある構図。魔術的な攻撃とか分かりやすい。なにより、凄惨な殺戮シーンなのにグロイ印象がない。丁度いい描き込み方なんだよね。
暗い雰囲気を引きずらないのは、村の襲撃から逃れてからが、一転して平和モードだから、というのも理由でしょう。ユルが現代の文明に、戸惑いながら対応してくとことか、笑える感じだし。故郷を荒らされ逃げのびた悲壮感を、そんなに感じないのが、頼れる味方が何人も付いてるから。二人の精霊的な神・左右様、世話役のデラとハナ。そして、ユル自身がとんでもなく強い。
溺愛してた妹が偽物で、殺された様だし、慣れ親しんだ村人たちが殺されてるユル。そして、(本物の)アサの側も、村人皆殺しできてないし、戦闘員は全滅に近い。ヘリ2機は撃墜された。かなりダメージ大きいはず、なのにその点はサラッと受け流してる。そこは薄情な気がするけど、これを感じさせないように話が進んで行く。上手い…のかな。
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「ツガイ」がキーワード。二つで一組のものを指す言葉だよね。ユルとアサが双子。能力[解]と[封]。これらを指してることにもなる。
「幽霊」「妖怪」「化け物」「UMA」「異形」「対なるもの」と呼び方いろいろなのを「ツガイ」と呼ぶ・・・と解説されてるけど、最後のひとつだけ違うくない?要は、しもべになるモンスターが「ツガイ」。
これがいろいろ出てくる。まず、左右様のように2体いるんだな。犬と猫とか、ウサギと亀とか、愛と誠とか。[専用のモンスターを使役して戦う]って「ジョジョ」とか「金色のガッシュ」とか「亜人」とか「ポケモン」とか(「シャーマンキング」「ペルソナ」とかも?)バトルが面白くなる設定だよね。それを2体一対という新しい設定できたか、上手いなぁ。
妹アサは村を襲った敵側=影森家に居る。ここの使用人も強いツガイ使いたち。「敵側」と言ったけど、そのキャラを見て行くと、共闘することになると直ぐにわかったね。敵はまた別に居る。物語は広がってくなー。
2巻まで読んで、の感想。
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これはそのうちアニメになるね。キャラもいっぱい出てくるし、絵柄もアニメ向き。グッズもたくさーん出せますね。上手いなぁ。