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父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい 経済の話。ってこんなの。

 

「読み終えた瞬間、世界が180度変わって見える-----。」というコピー

言い過ぎでしょう。そもそも0度がどこかも定まってないけどね。

「父が娘に語る
 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい
 経済の話。」

の内容を語りながら、感じたことも述べてきますね。

 

 

ギリシャの経済学者 ヤニス-バルファキスが、

オーストラリア育ちの娘(十代)に話すつもりで書いたそうです。
アテネ大学の教授だけど、大学の教科書とは違うものを書いたのだと。

十代の女子に分かり易いか?

は疑問ですが、私ピーイチも経済について、子供に説明できるようになりたいので、読み込んでみました。

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246ページ、読むだけなら早く読める文でした

【第1章 なぜ格差があるのか?


ここでは、経済の歴史について書かれています。

生活に必要なモノを、昔は、必要な分だけ採ってきて、交換したけど、

「余剰」ができても保存がきくようになった。


言語と文字ができて、余剰を記録できるようになった。

この記録を記したものが、いろんなモノと交換できる→通貨になる。

 これが「経済」の始まりだそうです。 

これを管理する者が支配者階級になっていく。

はい、ここで格差が生まれますね。ローカルな。

分配が偏ってることを、庶民に責められないように生まれたのが

宗教だというのです。支配階級の仕組みを正当化する物語をでっち上げた。

世界中で多くの人が信じてる宗教は、支配者の都合で作られた話だったと!

社会主義共産主義の国のが無宗教の人が多いことは、

これで説明がつくだろうか?


一方、資源が豊かな地域は、備蓄の必要がないので

「生活に必要なモノを、昔は、必要な分だけ採ってきて交換」でやってけた。

その分、経済は遅れたわけです。

逆に資源の乏しい地域のが,、早くテクノロジーを発展させ、

のんきに暮らしてた資源が豊かな地域を侵略していくわけです。

ここで、地域間の格差が生まれますね。

 ・・・そーだね。現代でも、ヨーロッパを見ると、

南の方は穏やかな気候でのんびりシエスタみたいな感じで、

 北の方のがあくせく働いてー経済が強い感じ。

ギリシャも南側だわ。

 

 

【第2章 市場社会の誕生

 エギナ島でのバカンス描写から始まります。

娘に語る風で、お堅い内容を柔らかくしてくれます。

しかし、手っ取り早く経済を学びたくて読んでる者には、まだるっこしい

 

今どきは、何でも値段がつくと思われてるが、それは「交換価値」

金で買えない「経験価値」てのがあるんだと。

名誉や賞状や、親密さの証になる助け合いとか。

献血は、有償の国のが集まりにくいんだって。

 

市場社会ができたことで、生産の3要素が突然[商品]になった。

・生産手段
・土地、空間
・労働者

「世界はカネで回ってる」という言葉。
感じ悪いけど、真実に近いのだそうです。

みんな利益を追求するようになったから。

 リサイクルショップや、オークションやフリマができて

「自分の持ち物が金に換えれる」感覚はみんな持つようになったよね。

 

【第3章 利益と借金

今度の出だしは、マーロゥの戯曲の話から。

 ギリシャ人って神話とか、こういう話が身近なんだろか?

「借りができた」って場合、

これが借金なら 交換価値。利子が必要。

助け合いなら、いいことしたという満足感の経験価値。

封建時代には「生産→分配→債権・債務」

生産の3要素が[商品]になったことでこれが大転換。

事業を起こすため、借金してから生産して利益を生む、という構造。

 企業家でないとこの感覚は、解かりづらいかも。

この借金で経済は拡大していった。

昔は、キリスト教では利子は悪いことだとしていた。

イスラム教は今でも(表向きは)禁じてる。

なのに「市場社会」になったら、この教えはなくなったそうです。

宗教って絶対的な教えじゃないんですね~、都合で変わる。


【第4章 金融

企業家の「借金」って未来から交換価値を引っ張ってくる。

誰が金を貸すリスクを負うのか、の説明をされます。

サブプライムショックの時によく聞いた、金融機関はこれを小分けにして
金融商品として売る、という仕組みね。

「銀行はどこからともなく魔法のようにお金をパッと出す」

というのがよく分からなかったのですが、

中央銀行が」なら、マネーサプライのことだと判りますね。

良く調べて「どこからともなくお金をパッと出す」と説明できるようになりたいです

この本では娘に語ってるだけで、娘からの言葉は想像です。

銀行は景気のいい時は気前よく貸し出すべきでは?
国が銀行のシステムを守るのはいいけど、銀行の人は救わないほうがよくね?

という想定質問が出てきます。

答えは、政治家が銀行から支援を受けてるから。

引退後に銀行に天下りするため。

どーせ、そんなことだろう。てなことが答えなのでした!

娘もがっかりでしょうね。

 

 ギリシャ危機で財務大臣だった筆者、

借金の帳消しは、再起のため、問題を大きくしないために必要だという。

そして、金持ちは税金を十分払わないくせに、国の助けを求めるんですよ、と。

儲けるための環境を国家が与えてくれてる。 しかし、あいつら

儲けれてるのは自分が頑張ってるからですよ~とか思ってる、と。

その金持ちが払わない不足分の金を、国家が借金するのが国債

国債は「もっとも流動性の高い資産」。

銀行は現金が足りなくなった時のため、国債を持ってる。

銀行は国に守ってもらいながら、市場社会を不安定にしてるけど、

この「借金」のおかげで経済が拡大したのだ。

それが格差を広げることにもなりますが。

 


 

この本、第8章まであるのですが、長くなりますので

続きはまた次回に。

(◇b’v`★)b’`゙ィ’`゙?ィ♪